お子様の虫歯予防(1歳6ヶ月~3歳)

今日も虫歯予防のお話です。

前回も記事に書いたように1歳6ヶ月児は、上下の前歯12本と奥歯が4本生えてきています。
お子様の成長には個人差がありますから、必ずしもこの本数なわけではありませんが、心配なことがあるようでしたら歯科医を受診することをお勧めします。

2歳6ヶ月ぐらいまでの間に前歯12本+奥歯8本=計20本、全ての乳歯が生えてきます。
まだ虫歯の無いお子様がほとんどですが、この頃になると、奥歯のかみ合わせをする面の溝にも虫歯が出来ることがあります。
また、哺乳瓶から卒業出来ないでいるお子様には特に、前歯表面の帯状の虫歯が発生することがあります。
歯や歯並びは千差万別ですから、お子様ひとりひとりに合った仕上げ磨きの方法を歯科医師や歯科衛生士から教わることをお勧めします。

3歳になると3歳児健診があります。
この健診では20本の乳歯が生えそろい、かみ合わせがきちんと出来ているか、また虫歯になりやすいのか、などをチェックします。
この時点での虫歯の状況を見ると、これから先の歯の状況をある程度予測することが出来ます。
改めて歯の健康や、育児の方法を見直すよい機会になるのです。

 

虫歯予防のポイントは
①チョコレート・アメ・キャラメルなどの甘い食品は、少なくとも3歳ぐらいまでは与えない

キシリトールなどの人工甘味料と違い、砂糖は虫歯菌たちの大好物です。
当院でもよく見受けられるのが、お母様は気をつけているのにおじいちゃん・おばあちゃんがチョコレートなどを与えてしまい虫歯が出来たり、
お兄ちゃん・お姉ちゃんと一緒にお砂糖をたくさん摂ってしまい、下のお子様だけに虫歯が出来るパターンです。
生えたばかりの歯は乳歯、永久歯を問わず歯が未熟で虫歯になりやすいのです。

②水、お茶以外の飲み物はだらだら摂取しない。

100%果汁のジュースやスポーツドリンクでは虫歯にならないというのは間違っています。
お子様が発熱した時などはこれらの飲み物は欠かせませんが、仕上げ磨きを十分に出来ない病気の時こそ虫歯が出来やすいので注意が必要です。
また、寝る前にジュースを与えるというのが一番虫歯になりやすいのです。

③食べたら出来るだけすぐに歯磨きをする

食物を摂取すると約3分で虫歯菌が歯を溶かす酸を出し始めます。
だからといって泣き叫ぶお子様の歯を無理やりあわてて磨くというのはあまりオススメできませんが・・・・
小さいうちから遊び感覚で楽しく歯磨きをするのが良いですね。

④フッ化物による歯質強化

フッ素が歯のカルシウムと結合して歯を強くしてくれます。
フッ化物による虫歯予防には色々な方法がありますので、かかりつけ歯科医または1歳6ヶ月健診・3歳健診などで相談するとよいでしょう。

cimg1457.JPG歯科医院で扱う様々なフッ素入り歯磨き粉

フッ素濃度、臭いは製品によって違いがあります。
写真左下の製品はフッ素ではなくリカルデント入りの虫歯予防歯磨剤です。

 

次回は3歳から6歳までの虫歯予防のお話です。
尚、「9月の診療ご案内」でもお知らせしましたように9月29日土曜日は都合により午後1時までの診療となっています。